2011年3月、東日本大震災の2週間後に、熊本県芦北で「芦北フォトフェスティバル」が開催され、シンポジウ
ムのある2日目に行った。
この中に、尾伸浩二氏が参加されており、お会いした。展示写真を拝見し、シンポジウムで前年に撮影され
た岩手の写真を通して、写真の存在を感じられた話を聞き、写真に対する取り組み方を知った。
その後は、写真誌などで拝見するだけであったが、2013年9月、そして、2014年1月に尾仲氏の後輩にあたる
GRAFの写真展会場でお会いし、挨拶をした。その旅の中で、蒼穹舎で代表の太田氏に2013年2月に発表され
た『21』を薦められ、印刷された写真の氏独特の色合いの触感に魅せられ、即刻購入した。
2014年度の招待写真家を決める実行委員会で何名かの写真家の写真集を観てもらうと、氏の『21』を写真展
で観てみたいとの意見が多く、尾伸氏の招待を決めた。
尾伸氏には電話でお願いをしたが、快く引き受けていただき、1980年代に森山大道氏に師事された
「CAMP」時代から、近作までを展示していただくことになりました。
特に、今回は尾伸氏が数年前に宮崎、日南、都城を撮影された写真を展示していただくことになり、この記
念誌もその写真を中心に構成させていただきました。
どうぞ、写真展や記念誌で、尾伸氏の独特の色合いなどの写真の趣を感じていただけましたら幸いです。
最後に、直前にドイツでの写真展、当写真展後にフランスでの写真展と、お忙しい中で私たちにお付き合い
いただく尾仲氏に感謝いたします。
「ドキュメンタリー フォトフェスティバル宮崎」実行委員会
事務局長 永友啓一郎